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邦文写植機発明百年【写植とは何か⑦】

DTP

書体にこだわる石井

写植機を独自に作るようになった石井茂吉は、つぎに写植文字の品質に手を付けました。
いろいろ考えた末に自分で描くことを選びます。

昭和27年(1952)諸橋大漢和辞典用の原字制作を開始。そして、昭和35年(1960)諸橋大漢和用石井細明朝約5万字を完成させました。

写研の書体に対するこだわりは茂吉亡き後、社長を継いだ娘の石井裕子にも受け継がれ、昭和45年(1970)に始まった「石井賞創作タイプフェイスコンテスト」によってさまざまな書体が生まれました。第1回で1位になった中村征宏作の「細丸ゴシック」は、昭和47年(1972)に「ナール」と名付けられ、文字盤として発売されます。

ナールLの手書き原字。4.8cm正方形ブルーメモリ用紙に描く。
用紙は表面が滑らかなアイボリー紙。不透明黒インクまたはアニメカラーを使用


「ナール」は、1970年代前半に創刊されたグラビア雑誌「an・an」「non-no」などに使われて、大流行しました。(えむ)

\邦人写植機発明百年日まであと/

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